千々岩修


彩夏とすーくんとの素敵な時間の直後に襲った感染性胃腸炎。
2013年、これで少しは前向きに過ごせそうだと思った矢先の突然の嘔吐。。
3日から今日までの3日間、仕事もお休みをもらいました。

先月2回も風邪をひいて(違う種類の)、仕事もプライベートも文字通り、散々で。
管理が悪いのか、だったら何をしなければいけないのか、
初めて体のことでここまで悩んで、気を配って、そんなことがあった直後の感染性胃腸炎。
元々強い方ではないけれど、こんなに自分の体が言うことを聞かないのは初めてだったから、とっても落ち込む。

今日になってほぼ回復したので明日からまた復帰しようと思います。
体のことはまだ正直心配。
なぜこんなに体にダメージが来ているか。。。ちょっと考えなきゃいけないこともあったり。
本当は今年の目標を3日か4日に書こうと思っていたんだけど、そんな気分でも無いので。

今日は気分転換に、私と、ある私の好きな画家さんの話をしてみたいと思います。

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太陽のうごめき / 余白のかたち / あおいすみか
(画像はこちらからお借りしました)

千々岩さんは、専門学生の頃出会った日本画家さん。この時何を目的に美術館へ足を運んだのかよく覚えていないけれど、千々岩さんの個展では無かったのは確か。現代アーティスト合同展の様なものだった気が。。
とにかくこの展示というより、千々岩さんの作品がとても印象深くて、それだけがくっきりと記憶に残っている。

3,4ブース進んだ先に、千々岩さんの絵はあった。

その絵の迫力と静けさが、本当にキレイだと思った。美しくもあり、切なくもあり、岩絵の具の独特の素材感が立体感と透明感を生んだ。 その時の私の気分にぴたりと合った。
そうだ、思い出すのは、この頃はちょうど卒業制作の真っ最中だった。確か夏から秋にかけて。きっとコンセプトがまとまらず、モヤモヤしたまま美術館や図書館を転々としていた頃。
その頃の私はもちろんアートに対して無知で(今もそうだけれど)、良し悪しも分からなければ、それほど夢中になることでも無かったけれど、千々岩さんの絵にはとても感銘を受けた。

きっと表現をすることが好きな人なら、一度は経験したことがあると思うのだけれど、何か素晴らしいデザインや作品に出会ったとき、それを美しいと思う以上に、そのモノやヒトにひどく嫉妬をすることはないだろうか。
私は今まで何度もそれを経験したのだけれど、この時は少し違った。千々岩さんの作品を目の前にした私は、素直に、素敵だと思ったし、欲しいと思った。「嫉妬」の様な感情は、覚えなかった気がする。
千々岩さんんがどんな人なのか、 どんな風にこれを描くのか、そんなの気にならなくて、私もこんな表現をしてみたいとかも、欲張りな私にはめずらしく(笑)、これっぽっちも思わなかった。
とにかくその時私の体にすっと入ってきたそれらは、気付けばいくら経っても抜けなくて、ふと数日後か数週間後、はっと何かを思い出したかの様に、あの絵を描いた作家は誰だと急いで調べたのだった。

あれから5年近く過ぎるのだけれど、未だにふと思い出すと眺めるのが千々岩さんの絵だ。(残念ながらPCの画面上でだけれども)
素晴らしいとその瞬間感じた何かも、時間が経てばそれほど感動しなくなることもあるが、千々岩さんの絵は変わらない。少し眺めるだけで、壁一面の大きなキャンバスに描かれたあの絵を、もう一度この目で見たいと、そわそわする。
きっとこれは、あの時あの瞬間の私が感じた感情が、ずっとずっと色濃く、素敵な感情として残っているからだろう。
でもきっとこんな感情にさせるものはなかなか無い。それだけ私にとって千々岩さんの絵は、意味のあるものなんだと思う。
そしてこれが、「アート」というものなのかなと、無知なりに解釈しているのです。

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